「LAYRITE(レイライト)」というブランドとの出会い・魅力についてオーナー川上に聞いた。


LAYRITE(レイライト)というポマードブランド

「LAYRITE」は、世界中に根強いファンを持つポマードブランドだ。

今では国内外問わず普及している水性ポマードは、実はLAYRITEが世界で先駆けて開発している。バーバーカルチャーに与えた影響は計り知れない。

LAYRITEは、かつてアメリカのロサンゼルスに店を構えた「Hawleywood‘s Barber Shop(ハリウッズ・バーバーショップ)」のオーナーであるDonnie Hawley(ドニー・ハリー)氏によってスタートした。

LAYRITEが誕生した背景には、従来の油性ポマードに対するドニー氏のジレンマがあったという。

カットに情熱を注いでいたドニー氏だが、お客さんが付けてくる油性ポマードのせいでどうしてもカットを完璧に仕上げることができないと感じていた。

彼のそんな思いから、試行錯誤の末に「LAYRITE」という水性のポマードが開発された。

「ワックスのように髪をキープし、ジェルのように洗い流すことができる」ポマードだ。

LAYRITEのポマードがリリースされてから、世界中のメーカーが水性ポマードを発売し始め、現在では「水性ポマード」というポマード自体が一般的なアイテムになっている。

しかし、どれだけ多く追随するポマードが登場しても、やはりLAYRITEにはオリジナルとしての高く揺るぎないブランド性がある。そこが世界中からファンを集める理由なのかもしれない。

アパッシュオーナー川上昌博が語る「LAYRITE(レイライト)」

アパッシュオーナー・川上は、日本で広く普及する前からLAYRITEポマードをショップに仕入れ、ドニー氏とも深い関わりを持っていた。

そんな川上に「LAYRITE」というポマードブランドに関するエピソードや魅力について語ってもらった。

LAYRITEとの出会い

「確か1995年ごろ雑誌で知ったのかな…」と川上は当時を振り返る。

友人のタトゥー屋さんに教えられ手にとったアメ車の雑誌「HOTROD」の記事で初めてHawleywood‘s Barber Shopを知ったのだと言う。

初めてその記事で目にした時に衝撃を受け、それから川上はドニー氏に憧れるようになった。

そして年を経て2005年、川上は初めてアメリカに渡った時にドニー氏と出会う。

川上が敬愛していたアメリカのバイクシーンを代表する存在の人がバイク事故で亡くなり、ニューヨークで追悼式が開かれるということで渡米したのだと言う。

その追悼式に参列した時、「この亡くなった人のことを何も知らなかったな」と川上は思った。実際に生で会って見ないとダメだと。生で会うことで、雑誌やネットでは知らない大事なことがあるのだと川上は感じた。

そしてドニー氏の元まで足を運んだのだ。

当時ロサンゼルスのHawleywood‘s Barber Shopには、ドニー氏を含めてスタッフは3人いて、みんながビシッとしたスタイリングとネクタイをして、そしてビールを飲みながらバーバーを営業していた。

その店内の、あまりにもカッコいい光景を見て息を飲んだのだと、当時を振り返る。

その時にLAYRITEのポマードを初めて体験して、川上はこれまでになかったポマードの魅力に取り憑かれたのだと言う。

LAYRITEの魅力

「自分はルーツを知っているから全てがカッコよく感じられる」と川上は語る。

ポマードの香り付けにもドニー氏の強いこだわりがあるのだと言う。

LAYRITEのポマードは、どれも共通して甘いバニラの香りがする。

これは、かつてドニー氏が小さい子供だった頃、彼のおじいちゃんがバーバーに髪を切りに行くのに付いていくと、必ず帰り道にダイナーでクリームソーダを飲ませてくれたという思い出が込められているのだそうだ。

単に「女ウケがいい」と言う理由ではオリジナリティがなく、味気のない物になってしまうだろう。

ストーリーを感じるからこそ、カッコよく自信を持って使えるポマードなのだ。

また、水性ポマードのオリジナルであることも欠かせない魅力のひとつだと川上は言う。

今では水性ポマードも、国内外の大手メーカーが販売していて、そっちの方がシェアは高い。

ただ、バーバースタイルに強いこだわりがあるニッチな人の多くはLAYRITEを支持している。大手メーカーのポマードを使って「ちょっと違う」と感じる人は、自然とLAYRITEにたどり着くのだ。

LAYRITEの立ち上げ人・Donnie Hawley氏との交流

初めて渡米しドニー氏と会った後も、彼との交流は続いたと言う。

川上の渡米後、ドニーが日本に来る機会があった。

横浜で行われたアメ車やバイクのイベント「YOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOW」にて、ドニーはLAYRITEのブースを出店し、川上はそこで手伝いをしたのだと言う。

その際に、LAYRITEの普及を兼ねたカットショーをやろうという話で意気投合した。その後しばらくして東京にドニーを招き、カフェやバー、バーバーショップなどの空間を借りてカットショーのようなイベントを2年連続で開催した。

今年で9年目を迎えるバーバーバトル「The Traditional Barber Battle」も、川上とドニーの2人による発案だ。バトルを開催したいという川上の希望から、LAYRITEのブランド名を冠してドニーと共に開催する運びとなった。

最初は東京のみの開催だったが、今では全国各地方で予選を行う全国規模の大会へと成長している。今ではこのバーバーバトルは、日本のバーバーカルチャーを支えるひとつのエッセンスだと言えるだろう。

住んでいる国は違うが、このようなドニー氏と川上の深い交流は数年に渡って続いた。

しかし、ドニー氏のこだわりの強さと川上のバーバーとしての活動の間に距離が生まれ、今では彼とは疎遠になってしまったのだと語る。

それでも川上は、彼への感謝とリスペクトを忘れていない。

日本にバーバーカルチャーを運んできてくれたのは、間違いなくドニー氏なのだ。

ダートトラックレーサーだった祖父の元で育ったドニー氏はアメリカンカルチャーを色濃く体現する遊び心に溢れる男だ、と川上は語る。

2017年には、WAHLからドニー氏のシグネチャーモデルのクリッパーが発売された。そのパッケージにはドニー氏にカットしてもらっている川上が描かれている。

WAHL Donnie Hawley Signature Series

永田吉伸が語る「LAYRITE(レイライト)」

本店勤務の永田吉伸にもLAYRITEポマードの魅力や店舗での使用シーンについて聞いた。

お客さんをカットした後のスタイリングでも、LAYRITEを選ぶシーンは決して少なくないと言う。

今では新しいポマードもどんどんリリースされていて、特にBROSHなど日本人に向けて扱いやすかったりするアイテムが多い。

その中におけるLAYRITEは、女に合わせるポマードではなく、同性の男にカッコよく思ってもらいたい個性を出す時に使うポマードなのだと語る。

初めてくるお客さんには基本的にBROSHでスタイリングをする。そこから何回も来店するようになると、中にはポマードオタクのようになるお客さんもいるのだそうだ。そんなお客さんにLAYRITEをおすすめすると言う。

七三に分けたり前髪を立てたりするような、クラシカルにビシッと決めるスタイルにはLAYRITEのポマードがぴったりなのだと教えてくれた。

LAYRITE(レイライト)の取り扱いはアパッシュ

LAYRITEのポマードやスプレーは、アパッシュ公式通販サイト、楽天ショップで販売している。

個人はもちろん、サロンやバーバーの方々に卸での注文も承っているので、気になるアイテムがある人はぜひ一度通販サイトをチェックしてみてほしい。

LAYRITEのアイテム一覧はこちら アパッシュの卸売について アパッシュの楽天ショップはこちら

まとめ

今回は、LAYRITEブランドの種類や特徴について紹介した。

様々なブランドのポマードやスタイリング剤を試してみるのも、バーバースタイルの楽しみ方のひとつ。ファッションやその日の気分、オンの日とオフの日で使い分けるなど選び方は自由だ。

アパッシュでは、LAYRITEをはじめ、BROSHやREUZELなど多くのブランドを扱っている。興味があれば通販サイトもチェックしてみてくれ。

アパッシュ公式通販サイト


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