バーバースタイルに関わらず、ヘアオイルを使うメンズは増えてきた。
メンズのためのグルーミング・ヘアケアアイテムは様々あるが、その中でもヘアオイルは最近のメンズに多いナチュラルなヘアスタイルに打ってつけのアイテムだ。
ただし、ヘアオイルは微量でも効果の高いアイテムなので、使用量や使用シーン、髪の長さなどには注意しなければならない。
この記事では、バーバースタイルを専門にカットする理髪店「アパッシュ」がメンズヘアオイルの効果や、使い方、選び方などについて紹介する。
メンズヘアオイルとは
メンズヘアオイルとは、メンズの毛髪やヘアスタイルに効果的なヘアオイルだ。
ヘアオイルとは、天然由来の油を使用して作られたヘアケアアイテムであり、オイルが髪の表面をコーティングすることで保湿やダメージケアに期待できる。また、髪のまとまりをよくしたり、髪にウェット感を出す効果もある。
レディースに向けて売られているヘアオイルと比べて特段大きな違いはないが、香りやスカルプケアの効果において違うケースが多い。
メンズ向けに売られているヘアオイルの多くは、さっぱりとした香りと、スカルプケアにも使用できる成分を含んでいる。
メンズヘアオイルの6つの効果
メンズヘアオイルは、使い方次第でヘアケアやスタイリングに活かすことができるアイテムだ。主に次のような効果が挙げられる。
1、保湿
入浴後など、水に濡れている状態の髪はキューティクルが開いているので、ドライヤーの熱によってダメージや乾燥につながりやすい。
タオルドライ後の髪にヘアオイルを馴染ませると油分が毛髪の内部に浸透し、髪が保湿されてダメージやパサつきを防ぐ効果がある。
髪が乾燥しやすい秋冬の外出時にも、ヘアオイルの保湿効果には大きく期待ができる。
2、ダメージの保護・補修
髪は、生活の中でいくつものダメージにさらされている。摩擦や紫外線、ドライヤーの熱などのダメージによって髪の毛の表面は痛み、切れ毛やパサつきになってしまうのだ。
特にメンズは、女性に比べると、コンディショナーやヘアパックのようにヘアケアをしっかり行わない傾向にあるので、その分ダメージも受けやすい。
髪がよくまとまらなかったり質感がパサついて感じるときは、ヘアオイルを使用することで髪の毛がオイルでコーティングされ、外部からのダメージを防ぐことができる。
また、天然由来の成分を含むヘアオイルは髪の内部に栄養を届け、髪の痛みやダメージの修復を促進することもできる。
3、スカルプケアができる
メンズヘアオイルには、スカルプケアができる効果を含んでいるオイルが多い。
頭皮に使用して問題ない成分であれば、ヘアオイルを使用することで頭皮の血行促進などのスカルプケアをすることも可能だ。
また、入浴後のタイミングで頭皮マッサージをする形でヘアオイルによるスカルプケアを行えば、さっぱりとした爽快感を得ることもできるだろう。
4、スタイリングのベースになる
普段からポマードなどの整髪料でスタイリングする人は、スタイリングのベースとしてヘアオイルを活かすこともできる。
ヘアオイルが馴染んでいる髪は、ポマードなどのノリが良くなり、髪を理想のフォルムにコントロールしやすくなるのだ。
5、ウェット感を出せる
最近は、バーバースタイルでもしっかりとしたスタイリングはしない、ナチュラルな雰囲気を好むメンズも多い。
ただし、ナチュラルとはいえ髪のハネやパサつきをそのままにしておくのは格好がつかない。そんなシーンでヘアオイルはかなり役立つ。
ヘアオイルで髪全体を馴染ませるだけで、濡れ感を作ることができ、何もしないままの状態と比べて、大人っぽい清潔感のある雰囲気を出すことができる。
6、香りづけ
ヘアオイルは、ウェット感とともに香りを足すことも可能だ。
特に植物性ヘアオイルは、植物由来のナチュラルでフローラルな香りを楽しむことができる。
地肌につけても問題ない成分であれば、手首に軽くつけてコロン代わりに使用するのも良いだろう。
メンズヘアオイルの種類
ヘアオイルには主に次の種類に分けられる。
植物性ヘアオイル
植物性ヘアオイルは、ツバキやオリーブ、ヒマワリなどの種から取れる油を原料として作られるヘアオイルだ。
栄養が豊富で、髪のダメージを修復する特徴がある。また頭皮に負担がかかりにくくベタつきが少ない。サラサラした質感と、植物由来の香りを持っている。
動物性ヘアオイル
動物性ヘアオイルは、動物の部位から採れる油成分を使用したヘアオイルだ。
代表的な成分として、馬の皮下脂肪から取れる「馬油」や、サメの肝臓から取れる「スクラワン」などがある。植物性ヘアオイルよりも重さがありしっとりめだ。その分、乾燥に強くうるおいを与えてくれる。
鉱物性ヘアオイル
鉱物性ヘアオイルは、石油から抽出した油を原料に使用して作られたヘアオイルだ。
鉱物油は、ベビーオイルやワセリンの成分にもなっている。皮や髪への浸透性はないが、髪にツヤを出し指通りを良くすることに向いていて、質感の面での効果が大きい。
メンズヘアオイルの選び方
メンズヘアオイルを選ぶときは、次のポイントから自分に合うものを選ぶことができる。
香り
ヘアオイルは、ブランドやアイテムによって香りも変わってくる。
香りを楽しめるというポイントも、ヘアオイルの魅力のひとつだ。
頭皮の匂いへのケアもでき、人に会う外出時などに効果的だ。
商品説明文や口コミを参考にしたり、店舗で可能であればテスターを試してみて好みの香りを選ぶことをおすすめする。
スカルプケアの効果
カルプにも使用できるヘアオイルを選ぶことで、頭皮環境への効果にも期待できる。
頭皮の健康を良くしたい人や、ヘアオイルによる頭皮トラブルが不安だという人は、スカルプケアのできるヘアオイルを基準に選ぶのもいいだろう。
ブランド
いくつものグルーミング・ヘアケアアイテムをリリースしているブランドであれば、ヘアオイルも
あるいはサロンやバーバーがオリジナルで展開しているアイテムを選ぶのもいいだろう。
メンズヘアオイルがおすすめな人
次のような人であれば、メンズヘアオイルの効果を活かすことで、髪質や印象をよりよくすることができるだろう。
髪が乾燥しやすい
日ごろから髪のパサつきが気になる人は、ヘアオイルによる保湿やダメージのケアをおすすめしたい。
入浴後のタオルドライ後にヘアオイルを馴染ませることで、ドライヤーの熱ダメージを防いで髪のツヤを保つことに期待できる。
また、外出時にヘアオイルをつけることで髪の健康的な質感もキープできるだろう。
くせ毛
くせ毛の人もヘアオイルによるヘアケアがおすすめだ。
くせ毛は、水分のバランスが偏り湿度の変化に弱く乾燥や湿気によって髪がうねったり横に広がってしまう。ヘアオイルを使うことで髪の毛がコーティングされ、髪の水分をキープすることができる。
くせ毛の人の悩みである「セットのしにくさ」をカバーしてくれるだろう。
パーマ・カラーのヘアスタイル
パーマをかけたりカラーを入れた人は、薬剤によってキューティクルが開き、髪がダメージを受けやすい状態になっている。
パーマやカラーをかけた髪にヘアオイルを使うことで、パーマ・カラーの持ちを長くすることに期待できるだろう。
スキンフェード
スキンフェードのように、地肌が外気にさらされるほど短く刈り上げているスタイルの人にもヘアオイルはおすすめしたいアイテムだ。
肌が乾燥しやすい冬などの時期は、スキン部分が外気にさらされて乾燥し、肌トラブルになりやすい。地肌に使っても問題ないヘアオイルであれば、スキン部分の保湿ケアにも役立つだろう。
ミディアムロング・ロングヘア
髪を伸ばしているロングヘアのメンズもまたヘアオイルをおすすめしたい。
ロングヘアは特に毛先が乾燥に弱く、寝ている間の摩擦など、あらゆる外部ダメージからの影響を受けやすい。
髪の中間から毛先にかけてヘアオイルを馴染ませることで、ボサっとした印象を防ぎ、髪のまとまりを作ることができる。
メンズヘアオイルを使ったスタイル
ヘアオイルを使ったイメージをヘアスタイルごとに紹介する。
パーマ
ダメージを受けやすいパーマにヘアオイルを使うことで、パーマの持ちを長くする効果に期待できる。また、パーマのテクスチャを良い具合に引き出すことができ、スタイリング剤のベースに使うことで束感が出しやすくなる。
ショート
シンプルなショートヘアでもヘアオイルを使うことで濡れ感が出て、より大人っぽい印象を作ることができる。
ミディアムロング
毛先の髪が傷みやすいロングヘアにはヘアオイルがかなり効果的だ。
パーマをかけているロングヘアにヘアオイルを使うことでボサっとした雰囲気になることを防ぎ、品のある印象を持たせることができる。
スキンフェード
スキンフェードは、秋冬の季節でスキンの部分が外気にさらされて乾燥しやすい。
地肌に使えるヘアオイルであれば、スキン部分の乾燥を防ぐことができる。
また、サイドパートのようにしっかりスタイリングしたい髪型であれば、ポマードのベースにヘアオイルを使うことで、スタイリング時に髪をまとめやすくなる効果もある。
メンズヘアオイルの使い方
ヘアオイルは、時間やシーンによってベストな使い方も異なる。
それぞれの使うタイミングやポイントも押さえておこう。
適量は髪の長さによって異なる。
オイルによっても適量が違うケースがあるが、ショートで1〜2滴、セミロングで2〜3滴、ロングで3〜4滴が理想だ。
朝のスタイリング前
ヘアオイルは朝の外出前に使うことで、一日のコンディションを良くしてくれる。
朝のヘアオイルの使い方は次の通りだ。
- 適量を手のひらに乗せる
- 手のひらで広げる
- 髪の中間から毛先にかけて馴染ませる
- ブラッシングをする
- 必要に応じてスタイリング剤でセットする
入浴後・寝る前
夜の入浴後にヘアオイルを使うことは、翌日のヘアスタイルの基盤を作る大事なヘアケアだ。
夜寝る前のメンズヘアオイルは、次の手順で使うことで効果が得られる。
- シャワーの後タオルドライをして髪の水分を取る
- 適量を手のひらに乗せる
- 手のひらで広げる
- 髪に優しく馴染ませる
- 浸透させるまで少し時間を置く
- ドライヤーで髪を乾かす
主なメンズヘアオイルの購入先
メンズヘアオイルを手に入れる方法として、次のような購入先が挙げられる。
バーバー・サロンなどの店舗
普段通っているバーバーやサロンがメンズヘアオイルを取り扱っていれば、そのショップで買うという方法は重要な選択肢だ。
いつも髪を切ってもらうスタイリストに相談して、自分に合うヘアオイルをプロのアドバイスをもらって選ぶことができる。
比べて悩んだりせず、安心して買えるのが利点と言えるだろう。
ネットショップ
もちろんネットからもヘアオイルを探すことは可能だ。
ただし、サイトやアイテムが多すぎるため、ネットの中でどう比較して選んだら良いか分からないという欠点もあるので注意してほしい。
そんな場合は、大手通販サイトではなく、理美容関連専門のサイトや、サロンやバーバーの公式通販サイトから選ぶことをおすすめしたい。こだわりのあるサイトから選べば、より厳選された品質の高いアイテムを手に入れることができるだろう。
生活雑貨店
街中にある生活雑貨店でも、メンズヘアオイルは売られていることが多い。価格やブランド、種類の違うヘアオイルを、実際に手にとって見比べることができたり、テスターがあれば香りを確認できるところも利点だ。
ただし、バーバーやサロンが扱うような厳選されたアイテムはほとんど取り扱われない点には気をつける必要があるだろう。
アパッシュおすすめのメンズヘアオイル
これからヘアオイルを取り入れようと考えているメンズに向けて、アパッシュがおすすめしたいアイテムをご紹介する。
TWO FACE LIQUID/APACHE
APACHEオリジナルシリーズ「TWO FACE」から新しくリリースしたヘアオイルだ。
ベタベタしない、サラサラした質感に特徴を持つ。北海道の大地で育ったひまわりを原料とした無添加のヘアオイルで、頭皮や髪に優しい栄養素を豊富に持つ。
ウッディで爽やかな温かみのある香りは、アメリカのボディソープから着想を得ている。
HAIR OIL 997/Linc Original Makers
男女共に使いたい魅惑の香りのケアアイテムを展開するLinc Original Makers(リンクオリジナルメーカー)のヘアオイル 。
毛髪にかかるダメージを内側から整え、失くした栄養素を取り戻す。毛髪のエイジングケアにも効果的だ。
ゼラニウムの程よい甘さとレモングラスの刺激が、心地のいい香りを作り出している。
HAIR OIL 997/Linc Original Makers
ヘアオイル 60ml/O’douds
ニューヨーク・ブルックリンを拠点とするグルーミングブランド「O’douds(オダウズ)」が手がけるヘアオイル。
スカルプ効果があり、髪と頭皮に栄養と潤いを与え、健康なコンディションを保つ。
ラベンダーとペパーミントの香りが特徴的だ。
NIKI multi oil/NIKI
北参道駅のヘアサロン「GOOD THING」のオリジナルプロダクト「NIKI」からリリースされたヘアオイル。
ナチュラルオイルで身体のどの部位にも使用でき、保湿成分と耐摩擦成分によって髪を優しくケアできる。
ムスク、アンバー、ベルガモットを配合した上品な香りが特徴的だ。
ヘアオイル選びに迷っている人にオススメのオイル「TWO FACE LIQUID」
ヘアオイルを新しく探している人にオススメしたいのが「TWO FACE LIQUID(トゥフェイスリキッド)」だ。
ウッディで爽やかな香りと、サラサラした質感に特徴がある。乾燥した髪やダメージのある髪にしっとりと優しく浸透するだろう。
TWO FACE LIQUIDは、北海道の大地で育ったひまわりを原料としたオーガニックヘアオイルだ。添加物や薬物は一切使用していない。油の抽出方法は純粋な圧搾法。熱を加えないため自然のままの香りや成分をそのまま使用できている。そのため肌に優しい油となっており、オレイン酸・ビタミンEなどの栄養素を豊富に含んでいるのだ。
そして、このTWO FACE LIQUIDはヘアオイルの枠に収まらない。サラサラした軽い質感のオイルは肌にも髪にも使用できる。これ一本で全身をトータルコーディネートしてくれるのだ。また保湿性も高く、肌や髪に優しく浸透する。セット・保湿・髭剃りなどオールマイティに活躍すること間違いない。
良かったら一度試してみてほしい。
まとめ
今回は、メンズヘアオイルの効果や、使い方、選び方などについて紹介した。
髪の質感は、全身の影響に関わる大事なポイントだ。ファッションやヘアスタイルをキメるのと同じように、ヘアオイルで髪のテクスチャにも気をつけてあげるともっと自分がブラッシュアップされるだろう。
スタイリング剤のベースに使うのも、カスタムのやりがいがあって男としてこの上なく楽しい。
自分に合ったヘアオイルを探して毎日の楽しみをもう一つ増やしてみるのはいかがだろうか。