最近、僕たち理容室「アパッシュ」でも、「アイロンパーマできますか?」と質問をいただくことが多い。バーバースタイルを追いかけ続けているが、近年特に人気な印象だ。
そこで今回は最近メンズの間でも流行っている「アイロンパーマ」について解説しよう。
特徴やメリット、セット方法だけでなく、デメリットについても包み隠さず紹介する。また、写真を多めに掲載しているので、行きつけの理容室で頼む時に画面を見せてもらえば再現可能だ。
アイロンパーマをやってみたいけど、具体的なイメージを掴んでから頼みたい人はぜひ見ていってほしい。
アイロンパーマとはどのようなパーマなのか?
アイロンパーマは、ショートヘアーでもできるパーマであり、コテを使ってパーマをかけていく方法だ。
一口にアイロンパーマと言っても、全体にカールががったもの、クロップスタイルと合わせたもの、くせ毛風に整えたものなど様々な種類がある。
共通して言えるのは、やんわりとした印象にできるという点だ。特に、直毛の人でも、アイロンパーマをかけることでナチュラルなくせ毛を作り出せるなど、髪質に悩んでいる人にもおすすめだ。
注意点としては、施術に時間がかかることだろう。具体的には、2時間くらいだ。早めの予約と、時間に余裕を持った計画を立てて欲しい。
クロップスタイル が完成する手順は動画にまとめてあるので、気になる方はチェックしてくれ。
アイロンパーマには多くの呼び方がある。例えば以下の通り。
- 緩パン:緩やかなパンチパーマ
- 濡れパン:濡れた感じのパンチパーマ
緩パンはカールをよりくせ毛っぽくする、濡れパンは根本にアイロンを入れないなど細かい違いはあるものの、どちらもアイロンパーマの一種だ。
パンチパーマを現代風にアレンジして、今の人に受け入れられるように…といった背景もある。
理容室で頼む時は名前にとらわれず、「こういった髪型にしたい」ということを伝えてもらえればOKだ。
アイロンパーマのメリット
アイロンパーマをかけるのには、主に次のようなメリットがある。
1:1ヶ月以上もつので施術回数が減る
アイロンパーマは、アイロンの熱とパーマ液で強制的にクセをつけるため、1ヶ月以上パーマがかかった状態になる。
つまり、メンズであれば通常のカットと同じくらいのペースでOKだ。頻繁に通わなくて良いのはお財布に優しい。
2:メンテナンス、セットが楽
直毛の方でもセットが楽になることがアイロンパーマのメリットの一つ。アイロンをかけた段階で、髪の生えグセや分け目などが矯正されるため、朝のセットが一瞬で終わる。
特に、ポマードを使ったセットは簡単で、1分で切り終わった後のスタイルが再現できる。
3:幅広い職業で使える
ナチュラルなくせ毛風パーマであれば、ビジネスシーンでも活用できる。特に髪型に厳しい営業、金融窓口、公務員などの方でも違和感なく取り入れられるスタイルだ。仕事でもプライベートでも活かせる一石二鳥なスタイル。
アイロンパーマをする際の注意点・デメリット
アイロンパーマにする最大のデメリットは、髪が痛むことだ。パーマ液でダメージが入り、そこに熱を加えるので髪に負荷がかかる。
髪が乾燥しパサつく、髪の弾力が失われ、コシがなくなる、ブラッシングで引っかかりやすくなることもある。
髪へのダメージを補うためには、日常のヘアケアが大切だ。アイロンパーマをした後は、ヘアケアも忘れず取り入れてくれ。
アイロンパーマがおすすめな人
アイロンパーマがおすすめな人は、特に直毛で悩んでいる人だ。直毛の人は、うまく髪をコントロールできないので理想的なヘアスタイルに挑戦できない場合が多い。
特にクロップスタイルは前髪を寝かせる必要があるので、直毛の人がクロップを作りたいときはアイロンパーマを薦めるようにしている。
アイロンパーマとバーバースタイルの組み合わせ・種類
アパッシュが実際にアイロンパーマをかけてスタイリングした例
アイロンパーマ × クロップ
前髪がおでこにつくように下ろしたクロップスタイルと、アイロンパーマの組み合わせだ。コンパクトなシルエットにしつつ存在感を出せるため、ベリーショートでパーマをかけたい人に特に人気のスタイルになっている。
アイロンパーマ ×ハイフェード
ハイフェードによってサイド・バックの広範囲を短く刈り上げることで、よりアイロンパーマのウェーブを目立たせることができる。
前から後ろに流れを作るアイロンパーマで、動きのあるスタイルになる。サイドとバックにフェードをかけることで、より存在感を放っている。
アイロンパーマ × スペインカール
スペインカールは、全体に強くパーマをかけ、長めの前髪にかけて下げるように重さを持たせたスタイル。
こちらはナチュラルなくせ毛のように見えるアイロンパーマだ。先ほどのクロップと見比べると、アイロンパーマの幅が伝わるだろう。
アイロンパーマのセット方法
アイロンパーマは髪に形状記憶させるため、とにかくセットが楽になる。便利なアイテムと組み合わせれば1分以内に整えるのも難しく無いので、それぞれ見ていこう。
- ポマードを全体に馴染ませる
- 髪の流れと毛先を整える
- 目の粗いコームで遊びを持たせる
たったこれだけだ。形状記憶でベースは既に出来上がっているため、少し遊ばせたい部分のみセットするイメージでOK。
アイロンパーマの普段のお手入れ・長く保つポイント
アイロンパーマを含め、パーマはどうしても時間が経つと落ちてしまうものだ。ただ、ヘアオイルなどのヘアケアアイテムを使ってダメージケアや保湿をすることで、少しでもパーマをキープさせる効果に期待ができる。
保湿のケアはもちろん、ウェット感でパーマの雰囲気をより強く出すことができるので、特にヘアオイルはひとつ持っておくに越したことはないだろう。
パーマを長く保てるヘアオイルを探している人は、一度我々アパッシュから展開しているオリジナルアイテム「TWO FACE LIQUID」もチェックしてみてほしい。
アイロンパーマのサンプル集
バーバースタイルにアイロンパーマを取り入れたスタイルを紹介する。
どれもアパッシュが手がけたものだ。アイロンパーマをかけようか迷っている人はイメージとして参考にしてほしい。
バーバーに聞きたい!アイロンパーマに関するQ&A
アイロンパーマをかけようと考えている人からよく聞かれる内容をQ&A形式でまとめた。アイロンパーマに挑戦したいけど不安要素が残っている人は参考にしてほしい。
Q、施術にどのくらい時間がかかりますか?
A、アイロンパーマは丁寧に薬剤を染み込ませて、コテで何回も熱を当てる工程が必要だ。
アパッシュの場合、カットを含めて2時間は見てもらいたい。
Q、一度かけたら何ヶ月くらい持ちますか?
A、髪質によって変わるが、およそ2ヶ月程度は持つ。
アイロンパーマは短期間で何度もかけることはあまりおすすめしない。
少し髪が伸びてパーマも落ちてきたと感じたら、1ヶ月経ったくらいのタイミングでもう一度カットに来てもらって、その時の状態に合わせてシルエットとフェードを調整することがベストだろう。
Q、アイロンパーマに必要な髪の長さはどのくらいですか?
A、一番短くて、15mm程度の長さがあればアイロンパーマはかけることができる。アイロンパーマの組み合わせで特に多いクロップスタイルの場合、トップの長さは30〜40mm程度が必要になる。
Q、アイロンパーマは髪が傷みやすくなりますか?
A、アイロンパーマをかけると、どうしても髪は傷みやすくなってしまう。そのため、施術後からは髪のダメージケアや保湿に気を配ってほしい。朝や夜にヘアオイルで保湿ケアをするのがおすすめだ。
まとめ
今回紹介した「アイロンパーマ」は、バーバースタイルのほんの1つにしか過ぎない。他にも多くのバーバースタイルを紹介しているので、カッコ良さを追求したい人はぜひ以下の記事をチェックしてみてほしい。
アパッシュ公式通販サイトでは、メンズのヘアスタイルをセットするのにおすすめのスタイリング剤をバーバー目線で厳選して取り揃えている。自分のヘアスタイルをより良くしたいという考えがある人は、ぜひチェックしてほしい。