フェードやクロップなど、アメリカンな雰囲気で男らしく、格好良い。
そんなヘアスタイルを叶えてくれるのがバーバーだと思います。
今回は、そんな”バーバー”の歴史について、発祥から振り返りながらご紹介していきます。
バーバースタイルの「愛着」「豆知識」が増えること、間違いなし。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
バーバーショップの歴史と発祥
バーバーの発祥
”バーバー”の発祥は紀元前3500年の古代ギリシャにまでさかのぼります。古代ギリシャにあった「アゴラ」というところはたくさんの人々が通う「交流の場」だったのですが、そこには理髪店のような役割もあったそう。
髭を手入れし、シェービングを行い、髪をカットし、爪を切って整える。他人の噂話に耳をすませたり、談笑したりする。そんな交流の場かつ見た目を整えるための場だったんです。
当時はヒトの頭や顔に”魂(spirits)”が宿っているという思想があったそうです。その元では人の髪を切るという行為は、魂(spirits)が離れて消滅してしまうという考えが一般的でした。
そのため、ヒトの髪を切ったりできるバーバーは当時、格式高く尊厳のある職だったんですね。
ちなみにバーバーは英語で”barbar”と書きますが、これはラテン語で「髭」を意味する”barba”から由来してると言われています。
バーバーは当時「外科医」のように扱われていた
中世の頃まではこのバーバーという職、外科医や歯科医、司祭などと同じように振る舞っていたそうです。というのも、髪や髭を切るという行為は、血液や老廃物を外に出させるという役割があり、身体から病気を取り除いて人々を回復させているとされているためです。
実は、バーバーでよく見る赤と青と白のぐるぐると回っているポール、これをサインポールと言うのですが、赤は血、青は静脈、白は包帯を当時は意味していたそうなんですね。
1747年以降、外科医のような立ち回りはできなくなってしまいましたが、サインポールはバーバーのスキルやオリジナリティ、職業柄を表すものとして多くの理容室等で現存しています。
バーバー大学(理容学校)の開校
1893年、初めてバーバー専門の大学がアメリカのシカゴとイリノイで開校しました。それらの学校では、バーバーになるための基本的な訓練、プロフェッショナリズムの指導等が行われていました。
晴れて、いわゆる”プロ”となったバーバーが増え、髪のカットを行う理容業界たるものが出来上がっていきます。
理容業界の繁栄
1900年を超えるころ、バーバーショップは交流の場としても広まっていきます。髪や髭を整えるだけでなく、最近のニュースを聞き、噂話に花を咲かせていたんですね。
後の10年間でバーバーはメンズの髪を切ったり、荒れている肌や頭皮を治したりするプロフェッショナルとして認められるようになりました。テクニック(技術)やツール(道具)は年ごとに進歩し、メンズケア文化たるものが定番となっていきました。
見た目よく、清潔で気持ちよく。
こんな気持ちをもった「メンズたち」の増加にともなって、理容業界も拡大。規模としては2020年時点で2,500億円以上ともいわれています。
バーバーの現在の姿
古代エジプト、古代ギリシャを起源にはじまったバーバー。
実は今この時代、その存在が試されているとも言われています。
お店の増加にともなって、髪のカットだけでなくシェービングや耳かき、マッサージなどのサービスが受けられるところが増えてきています。これは伝統的なヘアカットという領域をはるかに超えています。
バーバー業界に身を置く人々は、競合他社との競争の中で自分たちの立ち位置や付加価値が問われているんですね。
日本のバーバーの誕生
日本でのバーバー誕生は少し遅めです。というのも、もともと日本人は髪をお店で切るという文化はなく、持っている刀で断髪して整えるというのが文化として根付いていたからなんですね。
転機は1871年、明治時代のことです。当時の日本の太政官から「髪は自由にしてよろしい!」という法令がだされたそう。
これを機に日本人は欧州の文化を取り入れるようになり、少しずつ男女のヘアースタイルへと変わっていきました。
美容師と理容師の違い
若者が多い「美容室」、おじさんたちが行く「理容室」。そんな世間のイメージがあるかと思います。(笑)ですが実際、何がどう違うのかわからないというお声もいただくので「美容師」と「理容師(バーバー)」の違いについてご紹介します。
まず美容室ですが、ここでは美容師の資格を持った人がお客さんにカットやシャンプー、カラーやパーマなどをします。
一方で床屋や理容室では理容師の資格を持った人が同じようにカットやシャンプーをします。
理容師が美容師と違うのは「頭の刈り込み」や「顔剃り」で見た目を整えられるという点にあります。
髪を結って繕ったりすることに由来する「美容」と髪を切ってシェービング等をする「理容」とは元々大きく違っていたんですね。
まとめ
今回は、バーバーの歴史について解説しました。
バーバーは太古から伝わる理髪屋
いろんなスタイルのバーバーが増え、いろんな価値が生まれている
バーバーは本場のアメリカでは散髪の主流となっている
日本でのバーバーの広まりは明治以降のこと
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◇Apache Omachi Shop Manager 西 恭兵
◇Apache Main Shop Manager 鈴木 琢将
◇Apache Main Shop Manager 永田 吉伸
◇Apache Main Shop Manager 川田 竜也