自分のタトゥーはロシアの囚人スタイル。
落書きみたいでチープなのが最高にカッコイイと思ってる。いったいどれだけの人が共感してくれるだろうか。
きっと少ない。自分以外にロシアンタトゥー彫ってる人、海外のモデルとかしか見た事ない。
今思えば、床屋がカッコイイと思ったのは、タトゥー入ってる人が床屋だったからというのもある。
ずっと昔、自分はタトゥー入ってる人は怖い人って思ってて、「嫌われ松子の一生」って映画で刑務所の囚人が社会復帰の為に床屋の試験を受けたりしてて、全身にガッツリタトゥー入ってる人間は最後は床屋になるしか道はないのだとさえ思ってた…
細かくて写真みたいにキレイなタトゥーもいいと思う、しかしタトゥーは消えないとはいえ経年変化はする、ぼやけてくる。そうなった時に彫りたてがベストなタトゥーだと長い年月で原型がないなんて事もある、だからチープでシンプル、下手くそが醍醐味のロシアンタトゥーが気に入った。年季が入った方が良いデザインを選んでる。シワくちゃの身体でもなんとかわかる図柄でありたい。
ロシアンタトゥーと自分の出会いを掘り起こすと10代の頃で、その時は勿論タトゥーなんて入ってなかったが友人が着ていたtシャツの柄が自分の好みにドンピシャ。いつか自分がタトゥーを彫る時があったならそれを入れようを思ってた。それがもともとタトゥーの柄だとも知らず。
時を経て、忘れる訳にはいかない自分にとって大切だと思う事柄をタトゥーの図柄に込めて身体に刻むようになった。
ロシアンタトゥーの性質はデザインでは無くその図柄に込められたメッセージでシンボリズムでも無く、暗号のようなものだ。自分がロシアンタトゥーに出会うのは時間の問題だった。
ロシアンタトゥーを調べ始め、全て英語で書かれたロシアンタトゥー図鑑みたいなものも取り寄せた。3冊も。
驚いたのはその本のなかにあのtシャツの図柄と同じものが記されていた。
自分のセンスは初めから同じ方向に進んでいたのだと思って、自分のタトゥーがますます好きになった。